コロナ関連情報、正しく読み解くには
もう1年になろうかとしています。連日、コロナ情報がテレビやネットで飛び交っていて、緊急事態宣言が出され自粛が言われて、いつになったら以前の生活に戻れるのだろうかと読者各位も不安になる日々だろうと思います。研究もかなり進んできてワクチンも接種が始まろうとしていますが、何を信じたら良いのか情報の洪水で分からなくなります。パンデミックならぬインフォデミック(情報による混乱まん延)と言います。
先ず言えるのは、新規感染者数に大きな意味はないということです。そもそも検査数に左右される数字です。当初の10倍を優に超える検査が実施されています。陽性率や実行再生産数(1人の感染者が何人の人に移すかという数字のことで、1を超えれば感染拡大、1を割れば感染減少になります)などといったデータを見なければ正しい理解になりません。
理解して頂きたいのは、新規感染者数で不安をあおるようなテレビのワイドショーなどに惑わされないで欲しいということです。良いニュースはあまり流しません。悪いニュースばかり、それも未確認情報があふれています。見極めは非常に難しいですが、丁寧な内容解説をしてくれる特集などを選ぶべきでしょう。芸人があれこれコメントするワイドショーは観ない方が精神安定に良いと思います。
いろいろ言われますが、基本はマスク、手洗い、三密回避ということでしょう。高名な感染症専門医が「食べる前に手を洗えば良い』と話されました。神経質になり過ぎるなということです。巣ごもりと言っても運動不足は免疫低下になるとか。外出も「要」なことです。ストレスは免疫を低下させます。せめて、コロナの話題以外のテレビ、ネットをフォローして気分転換をしないといけません。
ワクチンの安全性もあれこれ言われていますが、素人が悩んでみても仕方ないこと。接種する時期までにいろいろ分かってくるでしょう。コロナはいつ果てるかわからない戦争とは違います。戦時中の先人たちの苦労を思えば恵まれています。多くの説では、今年中に日常復帰が見えてくるようです。一喜一憂しても始まりません。まさに止まない雨はない、冬来たりなば春遠からじ、でしょう。
あまり言われていませんが、ワクチンだけでなく治療法もかなり進歩して来ています。マスクと手洗い三密回避でかなり感染予防できると言います。恐るべき、でも過度には恐るるに足りない、そんなコロナウイルスとのことでした。
医療コンサルタント
(元大阪市立大学大学院特任教授)
松村眞吾